高校時代、先生がこんな話をしました。
「先日、学校説明会やったんだけどさ、キリスト教入信は必須なのか神妙な顔で聞かれて笑いそうになっちまったよ」
ミッションスクールとは
伝導団体(ミッション)によって作られた学校。基本的にキリスト教圏外の土地で設立・運営されているキリスト教系学校を示す。
キリスト教に改宗必須なのか
基本的にキリスト教への改宗は不要です。入学してからちょっとして、改宗したい人は申し出るように伝えられる程度です。先生から勧誘等はありません。そもそも憲法で信仰の自由が守られているので強制する権利ってないんじゃないですかね。憲法の講義一切取ってないしセンターの社会科選択も地理選んだので詳しいことはわかりませんが…。改宗するのは学年に一人ぐらいですね。因みにキリスト教の信者となるときに行う「洗礼」をするのに水を浴びることはなかったと思います。
教師の信者率
結構な数の先生がキリスト教信者です。4割ぐらいでしょうか。また、理事長・校長・副校長先生は全員神父でした。意外なのは理系の先生も結構信者なんですよね。ある先生に理由を聞いたら「研究を進めていったら、あまりにも世界の成り立ちがうまく行き過ぎていて何かが介入しているとしか思えない。その何かが神であり、信仰することにした」みたいなことを仰ってました。教師が信者でもキリスト教の話が絡むことはほぼありません。
改宗にメリットはあるのか
特に無いです。むしろデメリットの方が大きいような…。メリットは
・ミサの「聖体拝領」で白くて小さいお菓子を一枚もらえる
・かっこいい洗礼名をもらえる(知人はガブリエルだったかな?)
デメリットは
・ミサで代表者として文言を一人で言うパートをやらされる
・ミサの準備をさせられる
・神父に絡まれる
まぁ宗教にメリット云々を考えるのはナンセンスなんですけどね。
授業に「宗教」がある
中学までですが、週に1,2回「宗教」の授業があります。内容は学年、教師によって様々です。ですが大体の聖書を扱う授業は新約聖書の方を取り扱っていました。というのも、旧約聖書はキリストの話が無いユダヤ教の経典だからです。扱ったのはモーセの十戒ぐらい。新約聖書はキリストとその周辺人物の伝記みたいなもので、使徒の動きや書簡が主な内容です。福音書(とくにヨハネ)、使徒言行録あたりを取り扱う授業が多かったと思います。授業は堂々と寝てても特に何も言われないので中二とかになると過半数が寝てました。期末のみ試験がありますが、総合順位には干渉しません。
また、聖書を扱わない授業も学校の宗派によってはあると思います。現に筆者の在籍していた学校ではドン・ボスコについて延々と聞かされました。信念とか生き様はわかったから別の話をしてくれ
また、美術の授業に宗教が絡むことがあります。二年の課題で聖書の中から好きな部分を選んでステンドグラスを作れというものがありました。といってもネットで面白そうなシーンはいくらでも探せるので特に苦労はしませんでしたが…。
行事にミサがある
年に2,3回ほどミサがあります。年に一回は学校外の神父を呼んで東京でミサをする学校が多いです。筆者の在籍していたサレジオ学院では碑文谷教会に行くことが多かったです。ミサでは様々な文言を唱えたり長時間立ったり座ったりするのですが、これがなかなかツライ。新入生はつらかったら座って休んでいいよと言われるぐらいにはハードです。文言は冊子を渡されるので覚える必要はありません。
また、全校集会時に集会を始める前に「主の祈り」を唱えます。宗派や学校によって微妙に内容が違いますが、筆者の在籍していたところだと
天に召します主よ、皆が聖とされますように
御国が来ますように
御心が天に行われる通り、地にも行われますように
私たちの日ごとの糧を今日もお与えください。
私たちの罪をお許しください。私たちも人を許します。
私たちを誘惑に陥らせず、悪からお救いください。
父と子と精霊の皆によって(十字を切りながら)
アーメン(手を合わせる)
って感じでした。新入生は特に説明もなく始業式でやらされるから置いてけぼり。6年もやってたから嫌でも覚えたし今でも覚えてます。保護者参加の行事でもやることがありますが、保護者の方が文言を覚てくる必要は無いです。但し、十字を切りたいなら切り方をチェックしましょう。たまに切り方を間違えてらっしゃる方がいるので…。